ザリガニ後輩登場。シイラも登場。
2019/08/17
我が鮮魚事業部に待望の新人が本格加入である。
今年のGWに晴れて1級船舶小型免許を取得し、労せず出費せずタダで船に乗るピラニア先輩やイカゲソ先輩と比べると雲泥の差。
「寝ずの番は任せといてください!」
まんざら虚勢を張っているワケではなく、彼は本当に自信があるのだろう。なぜならば42.195kmのフルマラソンを夫婦の愛で走りぬくマラソニストだからだ。
「高校の部活は帰宅部っす」
「ラブラブっす」
奥さんもマラソン初心者で最近始めたらしいのだが本当にすごいね。夫婦でロングのフルマラをラブラブパワーで一緒にフィニッシュでゴールするんだって。
「魚、全部ください!」
「妻と一緒に捌きます!」
「・・・なんでも巣穴に持って帰るザリガニみたいやな」
そんな社長の一言でザリガニ後輩と名付けられた彼。エサのキビナゴですら持って帰って食べる「ピラニア先輩」といい勝負であるし、
「切り身にして持って帰って来て」
などとスーパーで買えるような状態で持って帰ってこいという私の妻と比べても色々な意味でさっぱり勝てない相手であるのは確かである。
うーむ。・・・近い将来、私の現在のポジションを脅かす存在になるのだろうか。
そんなザリガニ後輩も今はただの初心者であるので社長のスパルタ特訓をモロに受ける。
「あの島はなんだ!?」
「馬島です!」
(・・なんだと!?)
「じゃあ、あの島は!?」
「すみません、わかりません!」
(ほっ・・・) ε-(´∀`; )
「帰ってGoogleマップで確認しておきます!」
「地理を頭に叩き込めよ!」
「次までには覚えておきます!」
(ヤヴァイ)
えーと・・釣りは、そう釣りはまだ初心者であるのでそこだけはまだ負けるワケにはいかないが別に競うモノでもないし、そこは懇切丁寧に教える所存である。
「今から始めるなら左巻きで始めな!」
「わかりました!」
「きつかったら右巻きでもいいけどな」
「いや、これで頑張ります!」
という事でジギング開始である。
さすがにギクシャクしているザリガニ後輩だが、左巻きのハンデを鑑みても決してヘタクソではない。今まで多くの初心者を見て来たけどザリガニ後輩は断じてヘタクソではないようだ。
(コレ、ヤバい・・・)
時間を追うごとに段々とザリガニ後輩の左巻きがスムーズになっていく。
そんなザリガニ後輩に早速ヒット!
「来ました!」
エソ。
「来ました!」
エソ。
「また来ました!」
エソ。
合計5匹のエソでザリガニ後輩は本日、ジ・エンド、撃沈となる。
(うむ、まだまだやのう・・・いひひ)
私と社長はヤズとかヒラゴとかをボチボチ釣ったのはいつも通りだが、去年は釣れていないアイツらが船の周りを回遊し始めた。
50mほど先を青物がびょーん、びょーんと景気よく飛んでいる。そしてその魚の上をカモメが一緒に飛んでいる。
「魚と鳥が一緒に飛んでる!w」
と思ってよーく見たら、その2匹の先にトビウオ!
ウビョーーーーーーー!と飛んで逃げている!トビウオはどっちから逃げているのかわからないけど、そのカモメとトビウオの距離が段々と詰まっている!
息飲む展開!
トビウオとカモメの距離が縮まる!捕食体制に入り、前足が上がった!しかしながらその分、失速!
(逃げたかな?)
多分、カモメは食事にありつけず、その後、水中でどんなドラマが起きていたかは知りまへん。
(・・・トビウオ追ってんのか!)
トップウオーター投げようかと思ったけど付け替えも面倒なのでロングジグをそのまま遠投。着水と同時に巻き始めて、水面をバシャバシャ、ちょっと水中を泳がせて、また浮かせてバシャバシャ・・ギラッ!
キタ━(゚∀゚)━!
ウヒョー!
何度もジャンプする青物。テレビでよく見たカジキがジャンプする感じの10分の1ミニチュアスケールのファイトだ。
(゚∀゚)あひゃひゃひゃ
たのしいいいい~!
という事でやっぱりコイツ、シイラだった。
釣り上げた時はきれいな青色のシイラも段々と黄金色になって行き、写真を撮る頃には黄緑色に落ち着いたまあまあのシイラ。去年は釣れなかったから2年ぶりだな。
※シイラは興奮すると黄色になるそうです。警戒色とも言われていて、釣り上げ中に水中で黄色になっちゃうと他のシイラは警戒して逃げてしまうという噂も。
つまり、シイラが外道でやけに多い時はわざと黄色になるまで泳がせておけばいいんじゃない?とか思った次第です。ハイ。
その後、錆びたボロボロフックのミノーを投げた社長にも良いサイズのシイラが掛かり、ジャンプジャンプで散々楽しんだご様子。見てて楽しいね。
その後・・・
ザリガニ後輩に負けてはマズイと左巻きに変えて、強制トレーニング開始。
ぬぐぐぐg、コレ、、、かなり厳しいぞwだんだんリズムも落ち着いて来たけどワンピッチがツライ。左巻きに変えてから、ピタリとアタリも止まってしまった。まっ、いっか。釣ったし。
という事でザリガニ後輩はエソに終わり、私と社長はボチボチ釣って納竿となりました。
「ふ、まだまだ、だな」
おしまい