「神宿る島」沖ノ島・宗像
2020.06.27
小潮
「明日、イケるやんか!」
金曜の夕方17時に社長命令が下る。
「朝3時集合な!」
「いや、(暗いので)4時にしましょうww」
朝4時に小倉港を出発、暗闇を小一時間も走ればうっすら視界も効いてくる。ところが日が昇る頃には雨が降り出し、朝6時頃に沖ノ島に到着しても雨。
カッパを着てジギング、トップを繰り返すもとにかくノーヒット。
魚探はいい反応が出ているのだが、ジグやトップにはまったく反応がない。
「神の洗礼やね」
イカゲソ先輩のリールが壊れていたり、ぼちゃん!とタイラバのシンカーを落としてしまったりするイカゲソ先輩は自分のミスを神様のせいだと言い張る。
さて、これもそんな神様のいたずらか、風速も強まりガンガン流されるのだが、とにかく手ごわいのが「水深」だ。
「今、20mだぞ~」
「了解です!」
着底、シャクリ、着底、シャクリ・・・・?おや?着底?シャクリ?あれ?
「んーー。今、何メートルっすか?」
「70やな~ww」
どうやら我々は切り立った断崖絶壁で釣りをしているみたいで、垂直落下式に水深が深くなっていく。
とにかく釣りづらい。
岸に近い水深20m付近からトップのキャスティングをしていたとしても、10投もすればいつの間にか70~80mの水深でポッパーをバシャバシャ引っ張っているという状態。
「きびしーーーーw」
しかしそんな高低差があるところにきっと大物は潜んでいるハズだ。そう信じてひたすら投げる、しゃくる、投げる、しゃくる・・・・。
ジギングとキャスティングの2セット。贅沢である。普段はリールやら竿やら洗うのが面倒だからこんなことしないもの。
「釣れん」
我々も昼飯食って、メロン食って・・・・。
魚探を頼りに場所を転々とするも、魚の食い気はゼロ。
社長がタカパ、イカゲソ先輩がアコウを釣ったのだが、「沖ノ島=大物」で支配された我々の脳みそフィルターを通してみてもたいしてそんなにデカくもなく、「なんか違う」と気付くまで7時間も掛かってしまった。
「釣れんぞ」
なんという事でしょう。憧れの沖ノ島、惨敗。
ロクな成果も出せず、13時頃に沖ノ島を撤退。
(私はなんとか鯛めしサイズの鯛を釣ったが、これがなければ沖ノ島ボウズを達成するところだった)
「行きがけにあった瀬でちょっと釣って帰ろう」
行きがけに「ナントカのセ」と書いてあった場所を通過したのでそちらに寄って帰ることに。
沖ノ島が遠ざかり、島も対岸も船も見えない広大な海のど真ん中。
神とは無縁、神の御威光など届かない、とにかくだだっ広い海。
(こんなところで釣れるんやろか・・・?)
そして起床してはや13時間が経過している私にモーレツな眠気が襲ってくる。
(社長とイカゲソ先輩は要所要所で仮眠を取っているが、私はずっと釣りをしている。)
そんな中、奇跡がおきる。ぶっちゃけ完全に目が覚めた。
WISHにしてはかなり精巧に作られていて、いかにも釣れそうなエビワーム。
かなり根魚に効果ありそうなエビワーム。
事実、イカゲソ先輩はこれでアラカブを数匹釣っていたが、ついに「アイツ」が食ってきた。
なかなか重たそうである。途中からは抵抗もなく、ただ、重いだけ。つまり正真正銘、根魚だろう。
(やられた)
浮いた瞬間、そう思った。おそらく私の記録を抜いたと思われる。
「私が釣る予定だったのに!」
社長がとにかく悔しがっている。社長はクエを釣るためにアレコレ用意をしていたのも事実。
しかしながら空気を読まないイカゲソ先輩と中国製エビワーム(1個100円くらい)が釣り上げたなかなか良いサイズのクエ。
さらにそこから良型のアコウも連発し、イカゲソ先輩(エビワーム)の独壇場となる。
私はとにかくデカマサ、デカンパチ狙いで竿が折られるくらいのすんごいファイトを所望しているので根魚には興味がないが、ちょっとだけ悔しいのだ。うん。
私もこの後、ヒラスと真鯛を釣り、ノーカンへ。
結局、沖ノ島はダメで、帰りに寄った「ナントカのセ」で「中国製エビワーム(1個100円)」が爆釣しただけの結果となった。
「神のご加護やね」
byイカゲソ先輩
社長、マグロきんちゃく、そろそろ完成させますからそいつでデカいの釣りましょう!
沖ノ島まで行って、タカパとアコウのたった2匹しか釣れなかったなんて気にしないでください!!!!!!!!
www
イカゲソ先輩が空気読まないだけっすよ!!!
wwwww
負けてる気がする・・・・。くそっ
もう根魚狙おうかな。美味しいし!
おわり