北九州市・下関市~関門ジギング~

これは「サラリーマン人生」を掛けた釣り物語。ジギング1本で社長と対決、ハードコアなリーマン人生を追った。

藍島(あいのしま)沖で大鯛!(インチク)

社長が大鯛を釣った。

これには数々のドラマと条件が重なった。釣り人として、いや、サラリーマンとして。

思い出すだけでもこのドラマチックな出来事は私の今後のサラリーマン人生に影響があるのかもしれない。

 長文だけど、ここに残しておこうかと思った。

 条件1

「船検」(せんけん)

読んで字のごとく、車検のようなものである。今週の土日は船は動かせない。ならば平日に行く、が、うちのスタイル。

 条件2

「午後から荒れる」

午前中は夢のようなベタなぎ、しかし午後から荒れる模様。

「藍島(あいのしま)沖にでも行ってみるかー」

 荒れてもすぐに帰れる近場を選択。実は、今シーズン、初めての場所。いつもは通り過ぎて白島か蓋井島まで行くからね。

男島って書いてるのが白島です)

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条件3

「活きエビ入荷なし」

冷凍エビしか手に入らず。普段ならシラケる出来事が、こんなドラマを演出するとは。

 条件4

「南東の風」

この時期には珍しい南風。船がどんどん沖に出されていく。

 条件5

「サゴシのナブラ、ジギングでアジが釣れる」

(青物、でかいのいるんじゃねーか?)

これが社長をある行動に突き動かした決定的な条件となった。

 さあ釣るぜ!

朝日を受けながら、ベタなぎでスタート!

 

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私はダイソージグ。社長はテンヤ(冷凍エビ)

 まずはエソ・小鯛をヒット。

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水深18~20メートル。浅い、浅すぎる。

でも私はダイソージグでラクなジギングも楽しい。

 しかしながらベラと小鯛に遊ばれる社長。明らかに楽しくなさそうだ。

(ヤバい・・・。)

 9時過ぎ。だんだんと風が吹いてくる。船がどんどん沖に出されていく。

 水深が35メーターを超えた!

 よし!労働開始!100gのジグをセット。

 その時!社長が30センチほどの鯛を連発し始めた。

 おお!さすがです社長!タモりますか?タモタモ・・・!タモなんか要らない。ぶりあげで十分。そんなサイズだが(逃がしてなるものか!)私は率先してタモリ倶楽部と化す。

(少し楽しそうでほっとする)

 

その時!私の100gジグに強烈な当たり!上がって来たのは・・・。

 50センチをゆうに超える鯛。

 

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(やっちまった・・・・)

 って顔してるでしょ?(笑)

 「でも社長の鯛の方が引いてましたね(;´∀`)」

 「釣るなら30~40センチくらいが一番引くかもですね」

 などと言葉を濁す。そんな私の心境を無視して、なぜかジギングが大当たり。

 鯛、サワラ、でかフグ・・・。

 

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次々とおもしろいように釣れる。

 (ヤバい、今日はテンヤがダメだ。)

 その時!あれ?アジだーーー!

 ジギングにアジが引っかかる。これ、アジの群れに当たってるかも?

(相変わらず魚探はつけないw)

 しかも・・・あたり一面はサゴシのナブラだらけ。なんだか「居そう」な雰囲気・・・。

 「・・・ルアーは釣れるんか?」

 小鯛やベラの猛攻を受け、冷凍エビも底を付き始めた社長がつぶやいた。

青物、でかいのいるんじゃねーか?」

 「今日はそんな日かもしれませんよ!ブリ、ヒラマサいるかも!」

 「そうか・・・引っ張り船(トローリングみたいな漁船)も出てたしな」

 そこで社長が取り出したのは・・・インチク!

 

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今年のお中元で社員からプレゼントされた「インチク」!

 普段から私のすさまじい労働ぶり(ジギング)を見ている社長はジギングだけはしたくない。無理。といつも言っていた。そんな私の提案でお中元で選んだ「インチク」!(これならタイラバに近いし、青物も来るハズだ・・・)

 「社長!それで行きましょう!やり方は・・・巻くだけっす!」

 竿はえっと、シーバスロッドでいいや、とりあえずセット。ついにインチク開始!

 開始10分・・・。

「釣れんぞ。」

「・・・いやいや、社長!私なんて5時間やってるんすよ!」

 「そうか・・・なら・・・」

 次に取り出したるは別カラーのインチク!

 「色が悪いんだよ。今日はこの色じゃない」

 出た!社長の色発言。正直言って・・・当たるんです。

 「なら、今まで使ってたの私に貸してください」

 インチクは私も初体験。なんとか青物の可能性を見出したい。そしてなんとか社長に釣ってもらいたい。

 このサラリーマンとしての覚悟が・・・

 

 

 

 

 

 

 

ダメだった。

 インチクを借りて、釣り開始。

落として・・・1発目で釣っちゃうんだよ、私。

 超デカいフグ(笑)

サゴシ(笑)

 「なんや、お前ばっかりインチキやんか!」

 「さすがっす、社長!」

 「あまりに釣れすぎるからインチキからインチクと呼ばれるようになったとい説もあるくらいででして・・・」

 などと苦し紛れの会話をしつつ、頼む~!釣れてくれえええ!

その時!

 ガン!(げっ!)

 やっぱりまた私!ふわ・・・・。切れた・・・・。

 (サワラかな?でもデカかったぞ?)

 「社長!すみません!切れました!今度インチク買っておきます!それより・・・なんか居ます!」

 「そうか・・・。」

 

 「・・・・んう!」

 私が仕掛けをセットし直している時。

妙な言葉と・・・ぐにゃーーーー!と曲がるシーバスロッドが目に飛び込んできた!

 ぎぎいぎぎぎぎぎいいいいいいいい!

ものスゴイ勢いでドラグが出ている!

 (根掛かりじゃない!?)

 きゃっほーーーー!!!

キタキターーーー!!!!

 

巻いても巻いても出て行くライン。

(Hey! )

魚が走る!社長もうなる!

(Say! Yo!)

踏ん張る社長!タモならOK!

(Hey! Yo!)

10分格闘!疲れた社長!

(every body!)

まだまだ走る!未知なる大物!

 (Hey! Say! Yo!)

巻いても巻いても出て行くLINE!

 (Yo! Ho!)

獲物はなんだ!(なんだ!)

リーダー無しよ!(PE直結!)

いよいよ対面!(対面!)

サメか!(サメか!)

ブリか!(ブリか!)

準備はいいか!(タモタモOK!)

みなぎる緊張!(緊張!)

私が緊張!(緊張!)

 

などと、ヒップホップ系だったかどうかは別として、適当なシーバスロッドと適当なリールのリーダー無しでここまで持ってこれたのはさすが社長。

 上がってきたのは・・・・!まるまると太った大鯛!

 ざっと80オーバーはあるんだけどとにかく太い!メタボ引っかかるよ、鯛ちゃんよ~!

 無事に取り込み、社長とハイタッチ!

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※ 写真じゃ小さく見えるかもだけど、実際デカかった!

 いいよ~!いい仕事したよ、鯛ちゃんよ~!

 「お前の鯛も大きかったけどな」

 「いや~私の鯛なんて・・・小さすぎて見えませんヨ」

 と心底思うほど迫力のある大鯛でした。いや、ほんとに太かったんですよ。アレ。 

 

そして翌日・・・

 「行くぞ」

「どこすか?」

「今日からセールやろうが」

「かしこまりました」

 社長がインチク5コとちょっと固めのロッドを購入。

 よっし!社長も青物モード突入~!!!(^◇^)

 年末までにブリ、釣りましょう!!!