金融マンバトル~本日イルカデー~
3/7(土)蓋井島
「お!明日行けるやんか!」
「あ、天気回復しそうですね、行きましょう」
「じゃあ・・・あの二人連れて行くか」
その日は一日中曇り予報だった。
午前中は出る風も午後にはぼちぼち収まる予報だった。
ただし14時くらいから小一時間、小雨が降るらしく、それまでにブリでも釣りましょうという企画。
最高気温12度
14時くらいから1.6㎜の雨予報
風は風速3~5m
波は30cmほど
船釣りに慣れた我々なら全く問題にならないし、むしろ喜んで釣りに出る天気予報。事実、午前中は荒れたものの、午後からは多少は風はあったが最終的にはベタ凪になり完全な釣り日和だったのだ。
そう・・・『ほぼ一日中振り続けた雨』以外は。
そして本日の修行僧(犠牲者)は二人。
再登場、前回、撒き餌を巻き散らかした某金融機関のA氏。(手前)
そして初登場、初心者である某金融機関のS氏。(奥)
2人とも金融マンで日々、弊社に足を運んでいただいている営業担当のお二人。つまりはライバル同士な上、今日が初めてのご対面。
果たしてA氏は過去に撒き餌を巻き散らかした経験を活かし、大きなアドバンテージを得る事ができるのか?
一方初心者のS氏、初心者には大変優しい社長のハートをガッチリつかみ、あわよくば思いがけない大物を釣り上げちゃったりするのか?
蓋井島に到着。
「びゅおおおおお!」
「サーーー・・・ぴちゃぴちゃぴちゃぴちゃ」
決戦のゴングは降り出した雨とともに鳴った。
いきなり雨と強風、船の揺れも慣れない二人にとってはなかなかの揺れだろう。
A氏もS氏も社長愛用で実績が高い(値段も高い)ジグを貸与されており、条件はほぼイーブン。いきなり激しい打ち合いになるか!?
おーっと!ここでいきなりS氏!
ダウンーーー!
胃液を海中投棄開始だーーー!
「酔い止め、船に乗る4時間前には飲んで来たんで!」
一方、A氏は前回のアドバンテージが効いてる!今日のA氏は酔わない・酔えない・酔いたくないという意気込みがバッチリ伝わってくるぞ!
しかし釣れない。魚群探知機の反応も薄い。
「昼飯でも食うかあ」
社長がお湯(カップラーメン用)を準備してくれている。
おーーっと!さっきまで吐いていたS氏!むくりと起き上がったああ!
「・・・食います」
S氏を突き動かしたのは飢えか寒さか、それとも営業マンの意地なのかーー!?
船室でガンメン蒼白なS氏がおにぎりを食っているーーー!
「あ、スミマセン」
再びダウ――――ン!
今度は胃液だけじゃないぞ!さっき食べたおにぎりもバッチリ混入されて本当に撒き餌っぽい!
「ラーメンそろそろだぞ~」
「食います」
おーーーと!S氏、「食います」2連発!今度はカップラーメンにも手を出した!さっきおにぎりを撒き散らかした直後にカップヌードルに挑戦、しかも「カレー味」だ!二日酔い時には絶対食べたい一品だが、果たして船酔い時には効果があるのかーーーー!?
「あ、スミマセン」
ああ無情~!やはり、、ダウウウウウウウン!
おにぎりバスターとカップヌードルドライバーが立て続けに炸裂!まさに地獄の断頭台だあああ!(キン肉マン)
吐き出された麺が海中を漂い、黄色い液体が海中を覆う!
そして・・・海の藻屑と消えていったあああああ!
「マジで撒き餌にならんすかね?ww」
おおおおおっと!A氏、余裕!
「今夜は鍋の予定なんすよね!」
「ブリシャブできるやろーー」
「おお!いっすねええ!ブリシャブ!」
A氏は元気。S氏は風前の灯。しかしまだ誰も魚を釣っていない。そして一人1匹くらいはブリを釣ってもらいたい。
二人が道具の操作になれて来たところで私も本格参戦。
「短期決戦だな!釣ったるどー」
そう、雨は降ったり止んだりを繰り返していたが、前方にまとまった雨雲が見える。そして時間とともに確実に奪われているA氏とS氏の気力・体力、そして・・体温。
(急げ、彼らに時間はない・・・)
ジギング開始。
(さあ、こいこいこいこい・・・)
(さあ、こいこいこいこい・・・)
(さあ、恥ずかしがらずに・・・)
(さあ、ちゃんとお口を使って・・・)
(私のロングなアレに・・・・)
(・・・・・・・あれ?)
サッパリ釣れない。あれ?なんだこれ?ロングジグがいけないの?いやいや、短いジグを使っている3人全員もアタリすらなし。えっと、ブリいないの?
とっても渋い状況、それでもがんばる我々。そしてついにその時は訪れた!
「ドザ―――――!」
雨。本降り。
ツライ。
ホンブリである。ブリはブリでもホンブリだねって言ったら
「あはははh!ブリはブリでもホンブリっすか!」
今日のA氏は超絶好調である。船酔いしてないからだろう。けっこう頑張って魚釣りをやり続けている。
そして不死鳥のように復活したS氏も負けてなるものかと頑張っている。
そしてようやく干潮が終了、潮が動き出した直後に状況は一変。
社長がアラカブを釣り、A氏もエソ・エソ・エソ・エソ・アラカブ。
あとはブリを釣るだけであるが、青物はノーバイト。そんな事よりもいかんせん、雨。とにかく、、雨。
「足が・・・冷たくなってきました・・ww」
A氏が私にささやく。
「青物釣れるまで帰れんよ?ww」
「えっと・・・もちろん釣ります!」
もはやこれは釣りじゃない。ガマン大会である。
「水島行くかー」
さすがに雨だし諦めて帰るかと思いきや、さすが社長、せっかくだからまともな魚が釣りたいのは私も同じ気持ちです!
(その時、ゲストの二人はどんな気持ちだったかは我々が知る由もない。)
・・・しかしながら水島も不発。ようやく私のジグにアラカブがくっ付いて来ただけ。
その頃、A氏、ズブ濡れのネズミオトコ、いやドブネズミ状態。水面のぴちゃぴちゃもけっこうヒドイ。
延長戦むなしくついに試合終了となった。
社長:アラカブ×2
A氏:アラカブ×1
私:アラカブ×1
S氏:ボウズ
さて、アラカブは全てA氏宅へ。
しかしまあ・・・春先はボウズもあり得るんだけど4人でジギングしてこの結果って。
私なんか後半、少しも休まずやったんだけど、久々に完敗でした!
じつは前日も社長と二人で行ったんだけど、ちゃんとヤズやら鯛やら釣れたってのになあ・・・。
ということでこの勝負はオアズケ!w
・・・二人とも、根性あるよwwさすがトップ営業マンだ!
そういえば港へ戻る途中。
小倉北区の六連島を通過したあたりで異様な光景を発見。
「イルカーーーー!?」
こんな街近くでイルカの大群に出くわすとは夢にも思わなかった。そういえば若松に5頭くらいいたってニュースを聞いたような。
ざっと40~50頭くらいいないか?コレ?
大はしゃぎする私。
そういえばこの前、蓋井島で見かけたデカいナブラってこの子達か~。遠くだったからまさかマグロ?とか思ったけど不思議なくらい規則正しく小倉方面へ向かっていったナブラ、というかまさにそれは遠足してた君たちの背中だったのかー!遠かったけど、近場に来るかも?とか思って思わずダイビングペンシルに変えてひたすら投げたあの時間はムダだった事じゃねーか!ww
船を怖がらずに近寄って来てくれたり、船のウエーキで遊んでいるようにも見えたイルカたち。とてもいいものが見れました!
おわり